第5回暴力を正当化する指導者、黙る保護者 解決のキーワードは「人権」
聞き手・編集委員 中小路徹
日本のスポーツ界には、いまだに暴力的な指導が残っています。指導者や競技団体の幹部に男性が多いことや、古い考えや体質が変わりにくいことが関係しているのでしょうか。スポーツにおける人権問題に詳しい杉山翔一弁護士に、暴力を減らすために大切なこととともに聞きました。
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スポーツ指導での暴力は、割合はよくわかっていないものの、被害者が男性であれ、女性であれ、起こります。
ただ、男性指導者と女性選手という関係性には、性行為の強制、性的ハラスメントといった性を理由とした言動とは別に、身体的暴力や暴言が起きやすいジェンダー的な背景も、あると思います。
まず、日本の社会に男性優位の意識がいまだ根強いことからくるもの。女性や女の子が、男性に対して、さらに年上に対してはなおさら、ものが言えないということは、スポーツでもあるでしょう。
また、女性選手が男性指導者…
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