スピード出世の秦剛外相、突然の解任 外務省の勢い象徴する人物なぜ
斎藤徳彦=北京 林望
習近平(シーチンピン)国家主席の信頼を得て、スピード出世を重ねてきた中国の秦剛(チンカン)国務委員兼外相(57)が、外相就任から半年あまりで解任された。大国外交の「顔」として安定して長期間務めるのが慣例のなか、極めて異例だ。ただ、中国政府は一切の理由を説明しておらず、不透明さが際立っている。
中国外交への影響は
「秦剛外相の職務を解く」
25日夜、国営新華社通信が秦氏について配信したのは、この1行だけだった。王毅(ワンイー)氏を外相に任命すると添えられているだけで、理由や背景は全くない。
そんな秦氏の突然の解任は、「分かりにくい中国の政治システムへの不信を一層深める」(香港紙)との指摘が出ている。
秦氏は異例のスピードで外相…
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- 【視点】
外交部HPの外交部長コーナーは「情報更新中」となり、秦剛氏にかかわる情報は消えてしまいました。秦氏の駐米大使時代のツィッターアカウントは残っていますが、いずれ消えて(消されて)しまうような気がします。 昨日、解任にあたって理由の説明はあり
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