会場に戻った喜びのこだま 富山吹奏楽コンで各校が描いたハーモニー
会場に、新型コロナ禍以前の雰囲気が戻ってきた。
富山県吹奏楽コンクールの大学、高校A・B部門が開かれた22日、魚津市の新川文化ホールには、朝から多くのファンや保護者らがつめかけ、約1千席はみるみるうちに埋まった。
4年ぶりに「解禁」されたのは、成績発表での歓声。北陸大会への出場を決めた各校の喜びの声がホールにこだました。
出場各校、それぞれの音色と思い
この日の「幕開け」を担ったのは、大学の部でただ1校の出場となった富山大。課題曲Ⅲ「レトロ」で、1970年代の洋楽のオマージュとも思えるメロウなトランペットやサックスのソロを聴かせ、観客を楽しませた。
続く高校A(大編成)には9校が出場した。
新湊は、課題曲と自由曲で対照的な2曲を選択。
「自分たちに合っている」という明るい曲調の「レトロ」で盛り上がった後、自由曲では一転して和の表現に挑んだ。三善晃作曲の「竹取物語」。曲の後半では木管と、低音・打楽器のリズムが交錯するが、手拍子で練習するなど「身体にしみこませて」自分たちのものにしてきた。
部長で打楽器の遠藤瑚々さん(3年)は「すごく楽しかった」と笑顔。金賞で県代表に選ばれ、8月に金沢市で開かれる北陸大会への出場を決めた。遠藤さんは「音の止め方とか、表現がまだまだ。もっと深めていきたい」と、さらに高みをめざしていた。
この日もまた泣いた 涙の理由
富山商は、2年前に全国大会まで進んだ時と同じ高昌師(こうちゃんす)作曲「吹奏楽のための風景詩『陽(ひ)が昇るとき』」を自由曲に選んだ。本番直前のリハーサル室では、入念に音作り。ハーモニーを声を出して歌い、楽器のマウスピースのみで音を出し、楽器をつけて吹いた。
演奏の後、部長で打楽器の米…
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