別人の口座に入金ミス マイナ誤登録で初の事例 後期高齢者医療巡り
マイナンバーに別人の情報が誤登録されている問題で、行政からのお金が実際に別人の口座に振り込まれる事案が初めて判明した。ひもづけのミスは75歳以上が入る後期高齢者医療制度で発生。厚生労働省は18日、自治体に対して改めて点検を求める通知を出したことを明らかにした。
同省や埼玉県所沢市によると、同市職員が2015年12月、80代の女性について同姓同名で生年月日も同じ別人のマイナンバーをひもづけた。女性に医療費と介護費が限度額を超すと還付される「高額介護合算療養費」が生じた際、同市が今年6月28日と30日に別人の公金受取口座に計5万7516円を振り込んだ。
振り込みの通知を受けた女性の家族が市に連絡してミスが判明したという。
同省によると、介護施設などに入る際、転居しても転居前の自治体で対応する特例の対象者のひもづけは手作業が入る。この女性も該当し、ミスにつながったとみられる。
デジタル庁によると、これまでマイナンバーカード普及のための「マイナポイント」を別人に誤って付与した問題が起きているが、別人の公金受取口座にお金を振り込んだ事例が明らかになるのは初めて。
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