南阿蘇鉄道の復活発信 ツイッター非公式アカウント「ゆうすげ1号」
2016年の熊本地震で被災した熊本県の第三セクター「南阿蘇鉄道」(17・7キロ)が15日、7年3カ月ぶりに全線で運行を再開する。ツイッターの「非公式」アカウントで復旧の歩みを発信し続けてきた同県大津町の鉄道写真家、桃根医(おさむ)さん(54)は「やっと列車が走る日常が戻ってくる」と、一番列車が駆け抜ける時を待ち焦がれている。
桃根さんが「ゆうすげ1号@南阿蘇」(@MARyusuge1)としてツイッターでつぶやき始めたのは16年3月30日。南阿蘇鉄道本社の「公式」(@nantetsu_rail)より1年早かった。
この年は南阿蘇鉄道が第三セクターとなって30周年、前身の国鉄高森線の開業から88周年の「米寿」だった。険しい渓谷を渡り、のどかな田園を走る鉄路。「記念すべき年に沿線情報を発信したい」と始めた活動は、2週間余りで一変した。
4月16日に熊本地震の本震が起き、桃根さんは車で南阿蘇村に向かう途中で激しい揺れに襲われた。通るはずだった橋やトンネルが崩れた。寸断された道をさまよい、天草市の実家にたどりついたのは翌朝だった。
南阿蘇村立野地区では大規模な斜面崩落で阿蘇大橋が落ちた。阿蘇地方と熊本市を結ぶ交通の要衝。後に南阿蘇鉄道の鉄橋やトンネルも激しく損傷したことを知った。
大きく回り道して被災地に入…
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