東北5県でブナ「大凶作」予測 クマ出没に要警戒か

井上怜
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 ツキノワグマの好物のブナの今秋の実り具合について、東北森林管理局(秋田市)は、管轄する青森、岩手、宮城、秋田、山形の5県でいずれも「大凶作」とする予測を発表した。クマがエサを求めて人里に下りてくる可能性があり、警戒が必要だとしている。

 管理局の職員が5~6月、5県の国有林内の計139カ所でブナの花の開花状況を目視で調べた。このうち、木全体に花が付いていたのは青森、秋田、山形県内の3カ所のみ。5県の103カ所はまったく咲いていなかった。このため、5県とも4段階ある結実予測でもっとも低い「大凶作」とした。

 昨年秋の結実時の調査では、青森、岩手、秋田、山形で「並作」、宮城が「凶作」だった。

 ツキノワグマの主食の一つのブナの実りが少なくなることが見込まれることから、東北森林管理局は「秋口にかけて冬眠前のクマが人里やその周辺に現れることが考えられる」として、引き続き警戒や注意を呼びかけている。(井上怜)

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