マイレール意識向上が影響? JR姫新線乗車人員、296万人に回復

雨宮徹
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 兵庫県姫路市岡山県新見市を結ぶJR姫新線(きしんせん)のうち県内の姫路駅(姫路市)―上月駅(佐用町)間の2022年度の乗車人員が前年度比22万人増の296万人になった。コロナ禍前の19年度の322万人には及ばないが、目標の300万人にあと一歩となった。

 沿線自治体の姫路、たつの、佐用の2市1町や兵庫県でつくる「姫新線利用促進・活性化同盟会」(事務局・たつの市)が公表した。県内区間の乗車人員は、13年度に295万人、14年度に287万人となり、15年度に301万人と大台を突破。16年度は310万人、17年度は320万人、18年度は322万人、19年度も322万人だった。だがコロナの影響で20年度は260万人と激減した。21年度は274万人と回復傾向になり、22年度はさらに増えた。

 社会経済活動との両立を図る「ウィズコロナ」の意識が高まったうえ、佐用町が22年度から大学生らの通学定期券の購入費を助成する制度を設けたことが影響したとみられる。またJR西日本が22年4月、赤字ローカル線の収支を発表した際、姫新線の一部区間など県内4路線6区間が含まれていたことで「議論が活発になり沿線住民のマイレール意識が高まったからではないか」(事務局担当者)との見方も出ている。(雨宮徹)

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