ウクライナ国家警察来日、研修スタート 指紋採取を学び、福島入りも

吉沢英将
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 ロシアの侵攻で身元不明のまま埋葬された遺体の確認を進めるため、ウクライナ国家警察の幹部らが来日し、東京都内で10日、研修が始まった。都内や東日本大震災の被災地で14日まで実務を学ぶ。

 来日したのはウクライナ国家警察の鑑識部門の幹部10人。10日は日本警察の概要について、警察庁の講義を聴いた。警視庁麻布署の鑑識担当の捜査員からは、指紋採取について研修を受けた。

 開幕式で警察庁の筒井洋樹・長官官房審議官は「遺体を一日も早く愛する家族のもとに返すために力を尽くすのは、共通の責務。警察の仲間として経験を共有したい」。ウクライナ視察団の団長を務めるオレクサンドル・シュルハ中佐は、「毎日国民が亡くなるひどい状況に陥っている。(日本警察の)豊富な経験を見せてもらえると期待している」と述べた。

 ウクライナでは万単位の身元不明遺体があるとされ、特定は難航。東日本大震災で遺体の身元確認をした日本警察から知見を得ようと、同国側が研修を依頼したという。13日からは福島県に入り、県警から当時の経験を聞く予定だ。(吉沢英将)

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