河野氏「その程度の数」 マイナカード自主返納、ごく少数との見解

小手川太朗
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 マイナンバーカードの自主返納の枚数について、河野太郎デジタル相は7日、「数件から十数件になったという報道は承知しているが、全体の件数は全国的に把握していない。その程度の数だと思っている」と述べ、自主返納枚数はごく少数にとどまるとの見方を示した。閣議後の記者会見で述べた。

 政府はマイナカードの廃止枚数は、制度開始の2016年以降で累計で47万枚にのぼると公表している。ただトラブルが相次いで発覚した今年6月の1カ月間では、約2万枚にのぼる。河野氏は「引っ越しシーズンの後であり、返納が多い」とし、制度への不信感による自主返納が主な理由ではないとの見解を示した。

 政府が公表している「廃止枚数」には、引っ越し後90日以内に住所変更の手続きをせず失効▽引っ越しを重ねてカードに住所を記す余白がなくなったため、再発行のための返納▽外国人が在留期間満了前に在留期間の短縮で返納――などが含まれる。(小手川太朗)

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    星野典久
    (朝日新聞政治部次長)
    2023年7月7日18時14分 投稿
    【解説】

    「少数だからたいしたことがない」という趣旨であるなら、決して見逃すことのできない発言です。民主主義社会では、少数派の声を尊重して議論することが大前提。少数でも異議を申し立てる意味で返納している人がいるのであれば、そうした人たちの声にも耳を傾

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