学童保育の待機児童、高止まり 経済学者「公金を投入するべきは…」
聞き手・田渕紫織
データで読む東京都の教育⑤
東京大の山口慎太郎教授(経済学)に聞く
小学生が放課後を過ごす学童保育(放課後児童クラブ)に登録している子どもは2016年度以降、右肩上がりに増えています。共働き世帯が増える中、当然の傾向でしょう。全国的には少子化が進むものの、東京都内には若い世代の流入が進んで人口が増えているため出生数は大きくは落ちこんでおらず、ニーズは高まる一方です。
認可保育園の待機児童数は18年度から減少に転じていますが、ピークだった17年度前後に生まれた子がこの統計の調査時にちょうど小学生になり、問題が移行していると言えます。
ただ、国が数千億円規模の追加予算を投じて一気に待機児童を解消してきた保育園と比べて、学童の整備は後回しになっています。放課後に小1の子を1人で留守番させるのは安全面からも不安だと思いますが、重要性が認識されていないのでしょう。米国では、10歳以下の子を1人で留守番させたら、州によっては虐待とみなされます。
都内の学童は小2以降はもち…
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