日台私設鉄道博物館異色交流 香川の館長、ファンの「聖地」訪問
香川県三豊市の私設鉄道博物館「Kトレインワールド」の木川泰弘館長が今夏、台湾の鉄道ファンの「聖地」的な存在といわれる台湾中部・彰化県の「福井食堂」を訪れた。木川館長と福井食堂の陳朝強館長は、コロナ禍で停滞していた提携事業を再開することで合意。日台で私設鉄道博物館同士の異色の交流が進むことになった。
福井食堂はその名の通り1階は食堂で、2階が鉄道に関するグッズを集めた鉄道文物館。木川さんと陳さんは10年来の友人で、2019年9月のKトレインワールド開館後、木川館長が福井食堂を訪れて姉妹館提携に合意し、翌20年6月に正式に提携した。だが、コロナ禍による海外渡航の自粛で、お互いの往来もままならない状況が長く続いていた。
コロナ禍の影響が落ち着いてきたとして、6月に木川さんが福井食堂を訪問。木川さんはかつてJR北陸線などを走っていた特急北越の「福井」行きの方向幕をお土産に持参した。
2人は、初の提携事業として、両施設周辺の観光地や「松山」をはじめ日台にある共通の地名、姉妹提携している施設などを紹介したカードを作成し、それを持って福井食堂とKトレインワールドを訪ねた人に記念品を贈ると決めた。陳さんは「これからも一層交流を深めていきましょう」と話したという。
木川さんは棒高跳びの元選手で、アジア大会優勝の実績を持つ。今回の台湾訪問中、同じ県内の竹塘国民中学を訪問し、陸上部員約10人に棒高跳びを教えたという。同中の黄仲平校長が食堂の常連で、直々に指導を要請されたからだ。元中学校の体育教師でもある木川さんは「久しぶりに棒高跳びの基本を教えた。言葉は通じなくても熱心に学んでくれた」と喜んでいた…
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