北陸新幹線、ヘビーユーザーが増加 富山国際大・大谷准教授調査

平子義紀

 北陸新幹線が地域住民にどのような影響を与えたかを調べたアンケートの結果が23日、発表された。「月に1回以上」利用している割合が着実に増加しており、ヘビーユーザーの増加を裏付けているという。

 調査したのは、富山国際大学の大谷友男准教授(地域経済)。2月8日から9日間のネット調査を行い、未開業の3府県(福井、京都、大阪)を含む北陸新幹線沿線の計10都府県に住む20歳以上の男女4366人から回答を得た。北陸3県では、それぞれ500人以上から回答があった。

 北陸新幹線金沢開業の1年目(2015年3月から1年)と7年後の2022年を比較した。

 年に1度でも乗車した人の割合は1年目で、富山県48%、石川県39%、福井県では23%だった。それが、22年になると富山県41%、石川県31%、福井県16%と低下した。1年目は「一度は乗ってみよう」という層が一定数おり、22年はコロナ禍の影響もあったとみている。

 一方、利用頻度を尋ねたところ、ヘビーユーザーにあたる「月に1回以上」と回答したのは、富山県で3・5%→3・7%、石川県で2・9%→3・8%、福井県で0・8%→1・2%とそれぞれ上昇した。

 この傾向は首都圏でも同様で、東京都で3・5%→7・1%、埼玉県で1・8%→4・1%、群馬県で1・9%→3・3%となっており、新幹線利用の定着が裏付けられたという。

 大谷准教授は「来春の敦賀延伸で、北陸3県の主要都市が1時間程度で結ばれる。調査結果の数字には出ていないが、新幹線を通勤・通学に使ったり、医師、弁護士らが域内を行き来したりするケースが今後も増える。地域経済やライフスタイルの変化に新幹線は確実に寄与している」と話した…

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