習近平氏が70歳に さらなる長期政権へ着々、「建国の英雄」意識?
中国の習近平(シーチンピン)国家主席は15日、70歳の誕生日を迎えた。慣例を破って最高指導者として異例の3期目に入ったばかりだが、国内では習氏の思想やカリスマ性を高める動きが目立っている。後継者の影も見えず、さらなる長期政権に向けた地ならしが進んでいる。
「マルクス主義と中国伝統文化を結合させなければならない」
中国の国営中央テレビや共産党機関紙では最近、習氏のこうした言葉を伝えるキャンペーンが繰り広げられている。「文化の伝承」をテーマにした座談会で、習氏が中国の悠久の歴史を誇り、それを現代の社会主義の発展に生かすべきだと語ったとされる。番組では「重大な意義を、深く理解すべきだ」とも求める。
注目を集めたのは、この考えが「毛沢東とも異なる習氏独自のもの」(香港紙の明報)という点がある。毛は、中国の歴史や伝統に対しては「封建的」と批判することも多かった。旧弊を打破して社会を進歩させることが、共産主義の柱の一つとの考えだった。
それがいま、毛と異なるような考えを唱える習氏は、思想の上でも「建国の英雄」に並ぶことを強く意識しているようにも映る。
党幹部らが懸命に学ぶ姿
こうした習氏の「思想」を広…
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- 【視点】
ロシアのプーチン氏は、1952年10月7日生まれ。習近平氏と生年こそ異なるものの、現時点で両者は70歳で同年齢ということになる。お互いに、同世代であることを意識もしているだろう。 ちなみに、トルコのエルドアン氏は現在69歳、インドのモディ
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