AIを見破る技術もオープンに 「ディープフェイクの民主化」危惧

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山口真一のメディア私評

 「ドローンで撮影された静岡県の水害。マジで悲惨すぎる…」――2022年9月に発生した静岡県の豪雨被害の際、このような文章と共に、水が街中にあふれる様子の写真がツイッターに投稿された。県内で起きた水害の空撮写真のように見えるその画像は、数千回リツイートされたが、実は人工知能(AI)で作られた偽画像だった。

 今、生成AIが話題だ。パナソニックグループは、テキスト生成AIのChatGPTチャットGPT)をベースにした社内AIを、国内全社員に向けて展開した。また、SNS上には、生成AIによって作られた画像が大量に投稿されており、アニメーションまで出てきている。2022年8月には、文章で指示した通りの画像を生成できるAIサービス「ミッドジャーニー」で制作された作品が、米国の美術コンテストの「デジタルアート・デジタル加工写真」分野で1位となり、話題となった。

 適切に活用すれば、人々の生活を大きく豊かにする可能性を秘めている技術、それが生成AIだ。一方で、生成AIによって大量のフェイクニュース(偽・誤情報)が生み出され、社会が大きく混乱する可能性もまた指摘されている。

 実は、それは既に始まってい…

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