「らくらくスマートフォン」開発元が民事再生 製造と販売事業を停止

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田中奏子 杉山歩
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 「らくらくスマートフォン」などの開発を手がける「FCNT」(神奈川県大和市)は30日、東京地裁民事再生法の適用を申請し、受理されたと発表した。帝国データバンクによると、負債額はグループ3社で計約1193億円になるという。スマホ市場の競争激化や部品の高騰で事業環境が悪化していた。

 ともに民事再生法の適用を申請したのは、携帯電話端末の製造を担う「ジャパン・イーエム・ソリューションズ(JEMS)」と、両社の親会社の「REINOWAホールディングス」。

 FCNTは同日、携帯端末市場の成熟によって販売が伸び悩むなか、円安の進行や半導体不足などでコストが高騰し、急速に収益と資金繰りが悪化したと説明。携帯端末の製造と販売は事業を停止し、修理やアフターサービスも当面停止して携帯キャリアなどと協議していくとしている。

 一方、シニア向けSNSなど…

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    藤井涼
    (UchuBiz編集長)
    2023年6月1日15時57分 投稿
    【視点】

    「らくらくスマホ」や「arrows」で知られるFCNTは、富士通の携帯電話事業を分社化する形で2016年に生まれました。当初は、富士通コネクテッドテクノロジーズという社名でしたが、2021年に現在のFCNTに社名変更しています。今回の撤退の

    …続きを読む