アンディ・ウォーホルの作品、写真家の著作権を侵害 米最高裁判断

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ワシントン=合田禄
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 米国のポップアートの巨匠アンディ・ウォーホル(1928~87)がロック歌手プリンスを描いた作品について、米最高裁は18日、作品のモチーフとなった写真を撮影した写真家の著作権を侵害していると判断した。既存の芸術作品を使って新たな作品を生み出す自由と、著作権の関係をどう捉えるかという点で注目されていた。

 ウォーホルは、キャンベルスープなどの食料品のパッケージや、マリリン・モンローら著名人の写真をモチーフに、繰り返し転写して大量生産・大量消費社会の本質を描いた作品で知られる。

 今回の訴訟は、プリンスの作品の元になった写真を81年に撮影した写真家リン・ゴールドスミスさんとウォーホルの作品を管理する財団の間で起きた。

 ゴールドスミスさんは、ウォーホルのプリンスの作品が84年に米雑誌に掲載されたとき、雑誌側から400ドルを受け取っていた。

 2016年にプリンスが死亡した際、この雑誌は財団に1万ドルを支払い、ウォーホルが作製していた16枚のプリンスの作品から、84年とは別の1枚を選んで掲載した。それを見たゴールドスミスさんは初めて他にも作品があったことを知り、著作権を侵害されたとして財団を相手に訴訟を起こした。

 最高裁は元の写真の利用が…

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