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少子化対策、負担増より児童手当など給付先行 「つなぎ国債」案浮上

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 「異次元の少子化対策」をめぐり、政府内で負担増により安定財源を確保する前に児童手当などの給付を先行させる案が浮上していることがわかった。財源の柱として社会保険料への上乗せ案が有力視されているが、実施までには一定期間が必要になり、2024年度からの「集中取り組み期間」の開始時に間に合わせるのが困難なため。政府内では時限措置として、「つなぎ国債」を発行する案も浮上しており、検討が進められている。

 複数の政府関係者が明らかにした。3月末に政府は、児童手当や奨学金の拡充など、さまざまな政策を並べた試案を公表。4月から岸田文雄首相をトップとする「こども未来戦略会議」で、優先順位や財源確保策を議論している。

 岸田首相は「必要な政策強化の内容、予算、財源について具体的な検討を深め、6月までに予算の倍増に向けた大枠を示す」と表明。特に24~26年度の集中取り組み期間に実施する施策の財源をどう確保するかが最大の焦点となっている。

負担増はいつから…

 政府内では、企業と従業員が…

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    大川千寿
    (神奈川大学法学部教授)
    2023年5月17日22時18分 投稿
    【視点】

    日本の置かれた状況、また中長期的な見通しが楽観できるものではないことは、多くの人が認識していることと思います。しかし、というべきか、それでも、というべきか、具体的に負担増をとなると、これまた多くの人が慎重な姿勢を示します。 それはなぜ

    …続きを読む