岸田首相の訪問、アフリカからどう見えたか 中国との違いは

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聞き手・今泉奏
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 広島での主要7カ国首脳会議G7サミット)を前に、岸田文雄首相がアフリカ4カ国を訪れました。首相として初めてのアフリカ歴訪は、現地でどう受け止められたのでしょうか。ケニア出身で、日本とアフリカの外交関係に詳しい上智大学のキニュア・レイバン・キティンジ特別研究員に聞きました。

 ――岸田首相は訪問先の一つにケニアを選びました。

 「日本とケニアは国交60周年を迎え、パートナーとして関係強化を図る好機でした。東アフリカの『玄関口』でもあるケニアは、多くの意味で戦略的に重要な国です。近隣のスーダンでは激しい武力衝突が起きており、その解決のためにもケニアの役割は小さくありません」

 「岸田首相の訪問前後で、世界のリーダーたちの来訪が相次ぎました。ドイツのショルツ首相や国連のグテーレス事務総長、世界貿易機関(WTO)のオコンジョイウェアラ事務局長らが訪れ、地元メディアの反応は『世界からケニアが注目されている』と興奮しているようでした」

首相の訪問は、ケニアでどう受け止められたのでしょうか。記事の後半では、中国を意識したアフリカ外交で、日本にどのような課題があるかについても紹介します。

ケニアに来たのに会ったのは日本人ばかり

 ――岸田首相の訪問は、ケニ…

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この記事を書いた人
今泉奏
ヨハネスブルク支局長|サハラ以南アフリカ担当
専門・関心分野
アフリカ、植民地主義、グローバルサウス