エド・シーランさん名曲、盗作にあらず 「私は音楽好きのただの男」

ニューヨーク=遠田寛生
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 英国の歌手エド・シーランさんの名曲「シンキング・アウト・ラウド」が、米ソウル歌手の故マービン・ゲイさんの曲を盗作したとして争われた訴訟で、米ニューヨーク連邦地裁の陪審団は4日、著作権侵害はなかったとの評決を下した。ロイター通信などが伝えた。

 「シンキング・アウト・ラウド」は、2016年に米グラミー賞の最優秀楽曲賞を受賞した世界的なヒット曲。だが、ゲイさんのヒット曲「レッツ・ゲット・イット・オン」(1973年)の共同制作者の遺族は、二つの曲のコード進行やリズム、特定の部分のメロディーなどに類似点がみられると主張し、17年に損害賠償などを求めて訴訟を起こしていた。

 シーランさんは審理中には法廷でギターを弾き、楽曲作りの過程の説明もしたという。勝訴を受け、「最終的には引退しなくてすみそうなので、とてもうれしい」とほっとした表情を見せたという。

 一方で「8年間もこの2曲のことに費やした。歌詞やメロディーは劇的に異なるし、四つのコードは世界中の作曲家が毎日使っているものだ」といらだちも隠さなかった。そして「私は音楽を作るのが好きなただの男だ。誰かに振り回されるような貯金箱にはならないし、なるつもりもない」と訴えていた。

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この記事を書いた人
遠田寛生
スポーツ部
専門・関心分野
大リーグなどスポーツ全般、アンチドーピング