高まるAIの「労働力」 法律相談に採用活動、高齢者見守りも
松浦新
人が書いたような自然な文章を作れる「ChatGPT(チャットGPT)」など、進化する人工知能(AI)への注目が高まっている。AIを「労働力」として活用しようとする動きが進む一方で、人の仕事が奪われるのではないかという不安も広がる。現場を取材した。
「夫から暴力をふるわれて困っています」
パソコンにそう入力すると、数十秒で回答が出た。
「大変お困りの様子がうかがえます。まずは安全な場所に避難されることが大切です」
「弁護士ドットコム」(東京)が近く始める予定の、チャットGPTを使った法律相談サービスのやりとりだ。
回答は、なめらかな言葉で相談者を気遣った。だがその後示した「四つの対処法」を見た同社の元栄太一郎社長は、「(裁判所への)保護命令の申請が上のほうに示されたけど、ハードルが高いね。順番は警察、自治体の相談窓口、弁護士への相談、の後がいいかな」と話し、プログラムを修正するとした。
弁護士法の制約で無料に
同社は弁護士がウェブ上で相…