群馬県高崎市で29日に開幕した主要7カ国(G7)デジタル・技術相会合。「ChatGPT(チャットGPT)」など高度な人工知能(AI)をめぐる開発や規制のあり方について、立場の異なる日米欧が共通点を探る場になった。成果につなげることはできるのだろうか。
「AIは今回も大きなテーマになっている。明日成果文書をとりまとめ、広島で開催される首脳会議にも反映をしていきたい」
松本剛明総務相は、開会あいさつでこう切り出した。AIがG7の主要テーマに急浮上したのは、人間のように自然に回答するチャットGPTが、急速に普及し始めたからだ。
その先端技術は便利な半面、個人情報や著作権の取り扱い、秘密の漏洩(ろうえい)や偽情報の拡散などへの懸念が指摘されている。
今月上旬、各国との事前協議にのぞんでいた総務省の担当者の頭にあったのは、欧州連合(EU)の一般データ保護規則(GDPR)をめぐる過去の混乱だった。
「GDPRのときのようなことは避けないと」
2018年に施行されたGD…