世界では戦争や有事の危機、国内では政治家や著名人への襲撃事件が相次ぐ。不穏な空気が漂う中、自由にみること、きくこと、はなすことが遮られていないか。記者が各地を歩いた。
視線を感じた。振り返ると、数メートル先の自動販売機の陰に外国人風の男性がいた。
銀色の髪、襟つきのシャツ姿でメガネをかけていた。手元のスマートフォンは、ずっとこちらを向いていた。
不審に思って、持っていたカメラのレンズをその男性に向けた。すると、つかつかと歩み寄ってきてこう言った。
「あなたはメディアですか?」。片言の日本語。「何で撮るんだ」と問い返すと立ち去った。
◇
「身分証を出せ」すごむ外国人風の男性
キュイーン、ゴォーッ、ボゴゴゴーッ。
耳をつんざく戦闘機の離着陸音がとどろく。
「昨秋から奇妙なことが続いている」
観光客に混じり、望遠レンズ…
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