第2回道の駅で無言の監視や怒鳴り込み 「安保の現実」への視線、遮る動き

有料記事遮断の時代

世界では戦争や有事の危機、国内では政治家や著名人への襲撃事件が相次ぐ。不穏な空気が漂う中、自由にみること、きくこと、はなすことが遮られていないか。記者が各地を歩いた。

[PR]

 視線を感じた。振り返ると、数メートル先の自動販売機の陰に外国人風の男性がいた。

 銀色の髪、襟つきのシャツ姿でメガネをかけていた。手元のスマートフォンは、ずっとこちらを向いていた。

 不審に思って、持っていたカメラのレンズをその男性に向けた。すると、つかつかと歩み寄ってきてこう言った。

 「あなたはメディアですか?」。片言の日本語。「何で撮るんだ」と問い返すと立ち去った。

    ◇

身分証を出せ」すごむ外国人風の男性

 キュイーン、ゴォーッ、ボゴゴゴーッ。

 耳をつんざく戦闘機の離着陸音がとどろく。

 「昨秋から奇妙なことが続いている」

 観光客に混じり、望遠レンズ

この記事は有料記事です。残り1244文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

  • commentatorHeader
    藤田直央
    (朝日新聞編集委員=政治、外交、憲法)
    2023年5月1日10時44分 投稿
    【視点】

    重々しい空気が伝わってくる記事です。「道の駅かでな」には、私も10年ほど前の沖縄赴任時によく行きました。  沖縄戦の語り部をする年配の女性が近所にいらして、話を聞いたのですが、その際も米軍嘉手納基地に離着陸するジェット機の耳をつんざくよう

    …続きを読む
  • commentatorHeader
    太田泉生
    (朝日新聞コンテンツ編成本部次長=人権)
    2023年5月1日11時48分 投稿
    【視点】

    不気味な話だ。 米海軍横須賀基地に原子力空母が戻ってくる日、基地を見下ろす安針台公園にはカメラをもった人が多く集まる。 基地監視団体の人たちや私たち新聞記者もいるが、多くは艦船や軍用機の写真を撮ってまわる人たちだ。艦上に珍しい機

    …続きを読む