学術会議「改正案のめなければ民間的組織に」 自民・世耕氏譲歩迫る

磯部佳孝
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 政府が今国会への提出見送りを決めた日本学術会議の会員の選び方などを見直す学術会議法改正案について、自民党世耕弘成参院幹事長は21日の記者会見で、学術会議に譲歩を迫った。改正案に同意しない場合は「民間的組織として、ご自由にやっていく選択肢もある」と主張した。

 世耕氏は、改正案について「ギリギリのラインで学術会議側に歩み寄ったものだ」と強調。今国会への法案提出が見送りになったことで「(改正案が)のめないのであれば、組織形態を根本から変える。国のお金に頼らない自立的民間的組織としてやっていく方を選択されるのかを問う期間になる」との見解を示した。

 政府の改正案は、学術会議を国の機関として維持する一方で、新しい会員を決める際に外部の有識者による「選考諮問委員会」を設けることなどが柱。学術会議は「独立性が損なわれる」として、改正案の国会提出を見送るように政府に勧告していた。

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この記事を書いた人
磯部佳孝
政治部|野党・国会担当サブキャップ
専門・関心分野
国内政治、世論調査
日本学術会議問題

日本学術会議問題

菅義偉首相(当時)が2020年、日本学術会議が推薦した学術会議会員候補のうち6人を任命しませんでした。学術会議は「学術の独立性」を掲げて反発。政府・与党は、論点をずらす形で組織改革を打ち出し、学術会議を法人化する法案を提出しています。関連ニュースをお伝えします。[もっと見る]