外来種対策「9割捕まえてからが残り9割」 マングースで調べてみた
鹿児島県・奄美大島で進む、侵略的外来種マングースの防除事業がいよいよ大詰めだ。環境省は2025年度までの根絶確認を計画に掲げ、監視を続ける。
環境省が奄美大島で本格的な防除に乗り出したのは00年から。当時の島内のマングースは数千頭とも1万頭とも言われ、個体数のピークだったと考えられている。
繁殖を続けるマングースたちを、当初は年間約3千頭も捕獲し、「圧」をかけ続けた。このほか有害駆除などによる捕獲も一部はあったものの、根絶への大きな力となったのが環境省の事業だ。
19年度以降は1頭も捕まっていない。現場では多数のわなを見回り、探索犬の力も借りて「ゼロ」が積み上げられている。
「外来種対策は、9割を捕まえてからが9割とも言われる」
1年ほど前、専門家からそんな言葉を聞いた。数を減らしてからが正念場であること、そこで気を抜けば、再び個体数が増加して、努力が水の泡となってしまうことを端的に示す言葉だ。
これは本当なのか。奄美大島のマングース防除事業を例に調べてみることにした。
公開されている捕獲数と、環…
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- 【視点】
「いったん飼い始めたら、大事に最後まで世話をすること」という指摘には大賛成だ。マングースを島内に持ち込んだ人たちは深く反省すべきだろう。そもそも自分たち人自身が、森林内に林道を通したり、そこで交通事故を起こしたりして、希少種の脅威になってい
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