立憲に危機感、野党第1党狙う維新 「野党共闘」に変化の兆し
統一地方選前半戦は日本維新の会が各地で新たに議席を獲得した。国会では「是々非々」で与野党双方に接近と反目を使い分け、自民党や立憲民主党は次期衆院選をみすえて、維新の取り込みに腐心してきた。この堅調さは、各党に維新との関係や戦略の見直しを迫るものとなりそうだ。
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日本維新の会の勢いを前に、野党第1党の座を脅かされかねない立憲民主党は危機感を強めている。野党内の力関係に変化が生じるのは確実な情勢で、立憲が旗振り役を担う「野党共闘」の機運がしぼむ可能性をはらんでいる。
党の将来を左右する大変重要な選挙――。政党支持率の低迷傾向が続く立憲は2月の党大会で統一地方選をこう位置づけ、約1200人いる地方議員の上積みを目指す方針を表明。45歳以下の地方議員を50人増やす目標も合わせて掲げた。
首長選では、北海道、福井、鳥取、島根の4道県の知事選と、札幌、静岡の両市長選で新顔・現職を推薦。各地の議員選で子育て・少子化対策の重要性を訴えた。岸田政権の防衛力強化に向けた「防衛増税」には強く反発。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題について、泉健太代表は「政治と旧統一教会の関係が問われる戦い」と指摘した。大串博志・党選挙対策委員長は9日夜も「決して全国でアゲンストな風(逆風)を受けての戦いだとは思っていない」と記者団に強調した。
しかし、維新の「全国政党化…
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- 【視点】
今回の統一地方選前半戦の結果を受け、日本の維新の会が改めてこう自己認識しています。 「地方分権政党」と。 野党第一党と言えばどうしても永田町の中央政界の観点から語られがちですが、本来、二大政党制をはじめ平成初期に政治改革が議論された際、
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