トランスジェンダー選手、学校の全面規制認めず 米政府案、例外あり

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ワシントン=高野遼
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 バイデン米政権は6日、トランスジェンダーの生徒が学校でスポーツに参加する際、生徒が自認する性別のチームに入ることを一律に禁じてはならない、とする規制案を発表した。ただ、高校や大学での競争の激しい競技では、学校による規制も許される、という見解も示した。

 米国では多様性を重んじる価値観が広まる一方、男性として生まれたトランスジェンダーの選手が女性として競技に参加するといった事例に「不公平だ」といった声もあり、論争が続いている。規制案は連邦政府教育省が発表し、30日間にわたり、パブリックコメントを受け付ける。

高校・大学レベル、公平性のための規制は容認

 規制案では原則として、連邦政府の資金を受ける学校については、トランスジェンダーの生徒が性自認に沿ったチームに参加することを「全面的に禁じる」ような画一的方針をとることは認めない。ただし「競技の公平性」や「ケガの防止」といった観点から、スポーツの種類やレベル、学年に応じ柔軟な規制を学校が定めることは容認する。

 規制案によれば、小学生のうちは自分の性自認と一致するチームに入ることに一般的には問題はない。だが高校や大学レベルで、競技上の勝敗が特に重視される状況のもとでは、トランスジェンダーの一部の生徒の参加を制限する基準を設けることも認めるという。

 カルドナ教育長官は「すべて…

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