穴の開いたスニーカーに在米男性が思う超円安 「日本人は貧乏に」

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ワシントン=榊原謙
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 日本の大学から米ワシントンの研究機関に出向している40代の男性研究者は最近、愛用するアシックスの黒いスニーカーに、直径1.5センチの穴が二つ開いていることに気づいた。そろそろ買い替え時かなと思った。

 妻が靴屋で全く同じ靴が売られているのを見つけてくれた。だが、一足60ドルという。1ドル=130円くらいならば買い替えたと思う。だが、現実は150円台。日本円で税込み1万円近くになる計算だ。もともとは日本で約5千円で買った。「2足買えちゃうじゃないか」

 帰国は今秋。それまでは、当て布で乗り切ろうと決めた。せっかくの貧乏生活を楽しんでしまおうという気持ちもあった。

 はさみを取り出し、自らの黒いボクサーパンツの端の布地を切り取った。とはいえ、縫い付ける糸は目立たない黒がいい。量販店で物色した。

 値札は7ドル。糸だけでも1…

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