「塩漬け」企業年金108万人2587億円分 転退職時の手続き漏れ

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編集委員・中川透
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 転職などで会社を辞める人が増える春。新生活の準備で忙しいなか、忘れやすいのが企業年金の「引っ越し」だ。資産を転職先の制度に移すなどの手続きをしないと、運用できずに手数料を引かれ続ける状態に陥る。「自動移換」と呼ばれ、該当者は2022年3月末時点で108万人、資産額は2587億円に及ぶ。

 自動移換に陥る可能性があるのは、企業型確定拠出年金(DC)に積み立てていた資産だ。転職や中途退職した際、その資産は転職先のDCや、個人型確定拠出年金(イデコ)に移せる。

 しかし、そうした手続きを6カ月以内にしないと、国民年金基金連合会へ自動移換される。現金の状態で管理され、運用できずに資産を増やせず、引き出すこともできない。いわば年金資産の「塩漬け」状態だ。

 自動移換の際に手数料が43…

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