西九州新幹線、半年で約119万人利用 未整備区間は着工めど立たず
武雄温泉(佐賀県)―長崎の66キロ区間を最短23分で結ぶ「日本一短い新幹線」西九州新幹線は23日、開業から半年を迎えた。沿線への客足は好調だが、観光業の労働力確保が課題だ。また、懸案の未整備区間を巡る議論は膠着(こうちゃく)しており、博多―長崎間の開通は険しい道のりだ。
この日朝、JR長崎駅では西九州新幹線の開業半年を記念し、アイドルグループ「HKT48」メンバーが一日駅長を務めるイベントがあった。メンバーが乗車して旅する動画の配信なども企画されている。長崎県の大石賢吾知事は「今後とも開業効果を持続させ、県内各地へ波及効果を広げていけるよう取り組んでいく」とコメントした。
JR九州が同日発表した、開業から半年間の利用状況によると、利用者数の総計は119万4千人で、乗車率は33%。1日平均は6600人。コロナ禍前の2018年度に運行していた特急列車の利用者と比較して1%増えた。同社は「多くの利用をいただいている」(広報担当者)としている。
今年の九州新幹線(博多―鹿児島中央)の利用状況が18年度比で80%にとどまっていることと比較して古宮洋二社長は「順調にいっている。開業やキャンペーンの効果がでている」とみる。
「開業特需」の後を見据えて…
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