フォークリフト世界最大手の豊田自動織機がエンジンの劣化耐久試験で不正をしていた問題で、国土交通省は20日午前、本社(愛知県刈谷市)への立ち入り検査に入った。道路運送車両法に違反する可能性があるとして、関係者から事情を聴くなどして、行政処分を検討する。

 豊田自動織機によると、不正があったのはフォークリフト用のガソリンエンジン1機種とディーゼルエンジン2機種。別の試験の測定値や、実際には試験をしていない推定値を使うなどしていたという。

 国交省は20日以降、本社や工場に継続的に立ち入って調べる。不正は2008年ごろからあったとされ、過去の試験データや試験設備などを確認する方針。豊田自動織機はディーゼルエンジンを積んだ販売済みのフォークリフト7万1300台についてはリコールを届け出ると発表している。