UBS、クレディ・スイス買収で合意 金融市場の混乱拡大を防ぐため

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ロンドン=和気真也
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 スイスの金融最大手UBSは19日、2位のクレディ・スイス・グループを30億スイスフラン(約4270億円)で買収することで合意したと発表した。米シリコンバレーバンク(SVB)などの破綻(はたん)に端を発する金融への不信は、スイスの世界的銀行2行の統合に発展した。

 UBSとクレディの発表によると、クレディ22・48株に対してUBS1株が割り当てられる。クレディ株は1株0・76スイスフランと価値づけられたことになる。17日の市場での終値は1・86スイスフランだった。

 UBSはクレディの投資銀行部門を縮小し、富裕層の資産運用部門を主に生かす方針。19日会見したUBSのコルム・ケレハー会長は「スイスの金融と世界の金融に必要な統合で、必ず成功させる」と話した。

 両行の買収交渉を強力に進め…

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    加谷珪一
    (経済評論家)
    2023年3月20日9時39分 投稿
    【解説】

    クレディ・スイスが、以前から無理な経営を行ってきたことはよく知られており、もともと経営危機を招きやすい状況でした。同行の買収が決まったことで、金融市場全体に波及する可能性は低くなりましたが、これで問題がすべて解決したとは考えない方がよいでし

    …続きを読む