袴田さんの姉秀子さん「今まで通り巌を守る」 再審決定、地元で会見

魚住あかり
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 1966年に清水市(現静岡市清水区)で一家4人を殺害したとして死刑が確定した袴田巌さん(87)の裁判をやり直す決定が東京高裁で出たことを受け、姉の秀子さん(90)が15日、浜松市内の自宅で記者会見を開いた。「巌も決定を聞いて安心していると思う」と穏やかな表情で話した。

 秀子さんは13日に東京高裁で再審開始の決定文を受け取った後、14日午後に浜松市へ戻った。自宅に残っていた袴田さんに「うんと良いことがあったよ」「もう何も心配いらんよ」と声をかけたという。

 この日はさらに、袴田さんの拘禁症状を考慮して避けてきた具体的な裁判の話にも踏み込んだ。「再審開始になったよ」。そう語りかけると、きょとんとした様子だったという。「思いつきで伝えてみたが、本人は半信半疑なのかもしれない」と秀子さんは話す。

 再審開始の決定を伝えた後も袴田さんに特別な変化はないという。20日までは検察側が特別抗告する可能性も残されているが、「今まで通り巌を守っていこうと思う」と力強く語った。(魚住あかり)

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