復興で舗装され「歩きづらくなった」 変わった街、全盲の男性の訴え

有料記事

東野真和
[PR]

 岩手県釜石市で鍼灸(しんきゅう)院を営む全盲の中村亮さん(69)は、今年度、身体障がい者自立更生者として厚生労働相から表彰を受けた全国20人の1人だ。東日本大震災で九死に一生を得た後、障がい者への対応を訴えて改善につなげてきたが、残った課題もある。

 中村さんは、高校で柔道をしていて網膜はくりを発症し、その後「黒いカーテンがだんだん下がるように」両目の光を失った。大学進学を断念し、鍼灸師の資格を取り、鍼灸院を構えて40年間営業している。

 2011年3月11日に大きな揺れが襲った時は、鍼灸院にいた。一緒に暮らしていた弱視の妹・三三子さんが買い物から慌てて戻ってきた。その後、外に出て、近所の人たちの助けで一緒に近くの中学校に避難した。直後、通って来た道で車が流されていく様子を見ている人から聞いた。

 なんとか助かったが、その後…

この記事は有料記事です。残り809文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【本日23:59まで!】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら