村上春樹さん新作は「街とその不確かな壁」 「幻の作品」の関連作?

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 新潮社は1日、村上春樹さんの新作長編「街とその不確かな壁」を4月13日に刊行すると発表した。2017年に刊行された「騎士団長殺し」(新潮社)以来6年ぶりの書き下ろし長編となる。

 新潮社は「作品の内容については答えられない」としているが、村上さんには1980年に文芸誌文学界」で発表したものの、書籍化されていない「街と、その不確かな壁」という中編がある。

 初期作品の「1973年のピンボール」(80年刊)と「羊をめぐる冒険」(82年刊)のあいだに書かれたとみられるこの作品は単行本にも文庫にも収録されなかったため、村上作品のファンのあいだでは、封印されたいわば「幻の作品」とされてきた。一方で、この作品をもとにした長編「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」が85年に発表されていることから、これらの作品との関連も注目されそうだ。

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