【福島】JR東日本は22日、昨年8月の豪雨で鉄橋が崩落し、不通になっている磐越西線の喜多方―山都間（9・9キロ）を4月1日から運行し、全線再開すると発表した。喜多方―野沢間の代行バスは、3月31日で終了する。

　再開後は喜多方―野沢間がワンマン運転になる。初日は始発から運行し、喜多方駅に最初に到着するのは午前5時44分の新津行き下り列車になる。

　昨年8月に会津地方を襲った豪雨による磐越西線の被害は、喜多方―山都間の濁川橋梁（きょうりょう）が崩落したほか、盛り土の流出なども相次いだ。不通区間は当初、喜多方―野沢間だったが、その後、山都―野沢間で1日1往復の運転が再開された。

　JR東によると、現在は倒れた橋脚に代わる新たな橋脚に橋桁をかけるなどの復旧工事が進んでいる。工事完了の見通しが立ち、「新学期を見据えて再開通の時期を検討してきた」という。復旧費は約15億円と見込まれたが、まだ確定していない。復旧費はJRのほか、県と沿線市町村も負担することになる。

　内堀雅雄知事は、全線再開の時期が公表されたことについて、「沿線自治体と連携を深め、磐越西線の利用促進に取り組む」とのコメントを出した。（荒海謙一）