死者3.3万人超、トルコ・シリア地震 支援遅れるシリア反体制地域
テヘラン=佐藤達弥
トルコ・シリア大地震の死者が12日夜、3万3千人を超えた。外国の救助隊員ら約8千人が活動するトルコと比べ、内戦下で孤立するシリア北西部の反体制派支配地域は、国際的支援の遅れが目立つ。国連のグリフィス事務次長(人道問題担当)は12日、「この失敗をできるだけ早く正すのが我々の責務だ」と述べた。
トルコのアナトリア通信が12日に伝えた当局の集計によると、国内では少なくとも2万9605人が死亡。シリアでは保健省が12日夜、1414人が死亡したと発表した。北西部の反体制派支配地域では、ボランティア救助組織「シリア民間防衛隊」(通称ホワイトヘルメッツ)が11日、2167人以上が死亡したとSNSに投稿している。
国連人道問題調整事務所によると、アサド政権軍に囲まれて孤立しているシリア北西部では、1万1千世帯以上が地震で住居を失った。現在は、北西部への越境支援を認めた国連安全保障理事会の決議に基づき、トルコとシリアを結ぶバブアルハワ国境検問所が国連にとって唯一の越境支援ルートとなっている。
彼らは「見捨てられたと思っている」
12日にトルコとシリアの国…
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