昭和の一畑電鉄立久恵線 「存在知って」 国鉄マンが段ボールで再現
榊原織和
昭和初期から30年あまり運行した一畑電鉄立久恵線。当時の蒸気機関車を段ボールで精巧に再現した作品が、島根県出雲市佐田町の出雲須佐温泉ゆかり館で展示されている。3月15日まで。
制作したのは、元国鉄職員でディーゼル機関車の運転士だった原禎幸さん(68)=出雲市。これまでも出雲大社やJR木次線の観光列車・奥出雲おろち号などを段ボールで作り、展示してきた。今回は知る人の少ない鉄道を再現したいと制作。開業時に走っていた101号蒸気機関車は実物のおよそ50分の1の長さ35センチで、高さ60センチで当時のトンネルも作った。
立久恵線は、「大社宮島鉄道」として出雲今市駅(現出雲市駅)―出雲須佐駅間約18キロが、1932年に開業した。「出雲鉄道」への改称を経て一畑電鉄と合併。立久恵峡の絶壁を眺められ、行楽シーズンはにぎわったという。64年に豪雨被害で全線運休し、翌年廃止された。
原さんは「若い人には立久恵線の存在を知ってもらい、乗ったことのある人には懐かしく見てもらいたい」と話す。
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
【春トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら