自民党衆院鹿児島2区の支部長に保岡宏武氏就任へ

加治隼人
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 自民党鹿児島県連は5日、執行部役員・選挙対策常任委員会を開き、衆院鹿児島2区の新たな支部長に保岡宏武氏(49)=比例九州ブロック=を選んだ。支部長は衆院選の公認候補となるのが通例。2区の現職には自民党入りをめざす無所属の三反園訓氏(64)がいるが、党県連は保岡氏でまとまった。近く党本部が正式決定する。

 2区では、前回(2021年)衆院選で自民党公認の金子万寿夫氏(76)が三反園氏に敗れ、昨年10月に政界引退を表明した。その後、県連会長の森山裕氏(77)=4区=が2区支部長を兼務して後任の人選を進めていた。

 保岡氏は前々回(17年)の衆院選で鹿児島1区に党公認で立候補したが敗れた。前回は1区の公認を得られず、比例九州ブロックの単独立候補に回った経緯がある。

 5日の県連の議論は非公開だったが、会合後に森山氏が会見して「最終的に(保岡氏で)異論はなかった」と報告。保岡氏の父で元衆院議員の故・興治氏が奄美群島や鹿児島市を地盤としたことなどから、2区の党勢拡大に寄与すると判断したという。一方、2区の現職で元知事の三反園氏を推す声もあったと明かした。

 県連の決定後、報道陣の取材に応じた保岡氏は「感謝と重い責任を感じている。党勢拡大を図り、県議選と総選挙で勝利を勝ち取りたい」と述べた。2区での活動は初めてで、現職の三反園氏と争う形となるが、「無党派層にも訴えが伝わるよう地道に活動を重ねる」と話した。

 一方、三反園氏は朝日新聞の取材に「多くの有権者の票をいただいて仕事をさせてもらうのが政治家。(支部長の立場にこだわらず)現場主義で一生懸命働くに尽きる」と答えた。(加治隼人)

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