藤井聡太竜王の妹弟子が女流棋士に 今井絢さんが語る「藤井先生」

有料記事

北野新太
[PR]

 将棋の藤井聡太竜王(20)と同じ杉本昌隆八段(54)門下で同志社大3年の今井絢(あや)さん(21)が2月1日付で女流棋士になった。竜王にとって、「妹弟子」にあたる今井さんは昨年11月まで棋士を目指して養成機関「奨励会」に在籍したが、夢には届かずに退会した。

 新しい門出となった1日は、午前10時から名古屋将棋対局場で第81期名人戦・A級順位戦の佐藤康光九段(53)―豊島将之九段(32)戦の記録係に臨んでいる。隣では永瀬拓矢王座(30)―藤井竜王戦も行われている。新たな夢を追い始めた今井新女流1級に1月下旬、インタビューをした。

     ◇

 ――デビュー目前の心境を聞かせてください。

 「今までとは環境が全然違うので、楽しみより不安が大きいです。でも、とにかく強い女流棋士になりたいと思っています。最終的にはタイトルを取れるようになりたいですし、タイトル戦の常連になるくらいの実力をつけられたらと思います」

 ――奨励会には「満21歳の誕生日までに初段になれなかった場合は退会」という規定があり、最後の最後まで初段への昇段の可能性を残していましたが……。

 「10月25日が誕生日でしたけど、まだ昇段の目があったので続けられて。でも11月下旬の例会(対局日)に退会が決まって……もちろん悔しくて悲しかったですけど、最後に初段の方2人に2連敗して、やっぱり有段者に勝てないのなら仕方がない、と割り切れた気持ちもありました」

 ――2016年6月に中学3年で入会してから6年半、四段(棋士)を目指して挑戦を続けました。

 「入った頃は4級以下をうろうろして、高校生の頃はつらくて辞めたいと思っていました。でも、ようやく3級になった頃、周りから研究会に誘ってもらえるようになって。強くなれば認められる世界なんだなと思って、最後の数年は前向きに取り組めたと思います」

 ――女流棋士への転向はいつ決めたのでしょうか。

性別に関係ない「棋士」への夢がついえた後、女流棋士の道を目指す決断。1学年下の藤井竜王との子どものころの対局。さらにちょっと意外なあこがれの人も。インタビューでたっぷりお伝えします。

 「初段に昇段することしか考…

この記事は有料記事です。残り2477文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら