コロナ対策の雇調金を詐取容疑、社労士ら逮捕 3千万円不正受給か

高嶋将之 山口啓太
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 新型コロナウイルス対策の国の雇用調整助成金をだまし取ったとして、警視庁は10日、社会保険労務士の女(52)=東京都品川区=と中古車販売会社代表の男(48)=埼玉県吉川市=を詐欺容疑で逮捕し、発表した。同庁は2人の認否を明らかにしていない。

 捜査2課によると、2人は共謀して2021年3月と6月、男が経営する会社がコロナの影響で休業したことに伴い、従業員の男性2人に計6カ月分の休業手当を支払ったとする虚偽の内容を東京労働局に申請。雇調金計約400万円を詐取した疑いがある。同課は、同社が実際には休業していない上に申請の名義に使われた2人とは雇用関係になかったとみている。女は社労士として申請を代行する立場だったという。

 男については同年10月にも、同様の申請で助成金計約180万円を詐取した疑いも持たれているという。

 同課は、女が20~21年に男の会社以外にも約10の事業主の雇調金の申請を代行して国に計約3千万円を不当に支給させ、報酬として数百万円を受け取った可能性があるとみて調べている。

 このほかにも女が代行した約100の事業者から計約4億7千万円分の申請が出されており、いずれも労働局側が不審に思い支払いを留保しているという。(高嶋将之、山口啓太)

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