まんだらけ会長「ビニ本は絶対諦めない」 行政処分に感じた不公平

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聞き手・御船紗子 大山稜
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 「不可解」「よほどこの案件に思い入れがあるようで」――。わいせつな写真集「ビニール本」(ビニ本)を販売したとして、アダルト商品の販売停止処分を受けた古書店大手「まんだらけ」(東京都中野区)が出したコメントには、捜査した警視庁を挑発するような文言が並んだ。どんな思いでコメントを出したのか、創業者の古川益三会長(72)に経緯を聞いた。

 ――東京都公安委員会から処分が出た11月、2通のコメントを出しました

 2通とも私が書きました。1通目はすごい抑えたんですよ。社内で目を通してもらってから公表した。みんなが了承してくれたことに安心して、もっと本音を出したものも作ろうと、自分の思いの丈をつづったのが2通目です。

 後で社内から「まずいですね」なんて言われましたけど、じくじたる思いとかではなく、2通とも普通に書いてます。僕が怒ったらもっとめちゃめちゃに書きますから。

 別にこのコメントで、世に一石を投じたいというわけじゃない。ただ、まんだらけという会社の基盤にある精神を伝えたかった。

ビニ本は「サブカル系」

 ――ビニ本はどのように販売されていたのですか

 18歳未満に売らないよう年齢制限はかけましたが、普通の書籍と同じように扱いました。ビニ本は1970年代ごろに登場して、ほんの一時期しか出回らなかった。もともとうちは廃れて忘れ去られていくものを専ら取り上げて残していこうという基本理念がある。その一環で扱った。

 実際にビニ本を商品として並べた中野の店舗は、昔の写真集や専門書を集めた専門店。ビニ本はサブカル系というくくりです。

取材に応じた「まんだらけ」の古川会長は1時間にわたり、「ビニ本」について持論を展開しました。行政処分が明けた後、禁じられたアダルトグッズの販売をどうするかについても言及しています。

 ――実際、写真の陰部が見える状態で陳列されていたのでしょうか

 はい。(陰部を)遮るものは…

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