コスプレ体験に動画発信 陸羽東線の活性化、沿線自治体が議論

池田良
[PR]

 赤字路線のJR陸羽東線の利用促進に向け、沿線の宮城県大崎市は、車内でのコスプレ体験やユーチューブチャンネルの開設といった活性化策の検討に乗り出す。来年1~2月には職員に利用を促す「公共交通通勤デー」を設ける。

 陸羽東線の存続のあり方を議論する2回目の検討会議が26日にあり、11~12月に市内3地域で開いた懇談会での意見やアイデアが報告された。

 利活用について、走行中の車両内でコスプレ体験▽沿線にまつわる著名人とのユーチューブチャンネル開設▽スマホ向けゲーム「ポケモンGO」と連動した子ども向け企画▽切符購入時のポイント特典▽駅でしか購入できない独自の商品開発▽スキー客向けの専用列車などのアイデアが出た。

 一方で、具体的な課題の指摘もあった。循環バスなどの乗り継ぎやレンタサイクルの充実などのほか、駅施設のバリアフリー化といった意見だ。

 また市が職員にアンケートしたところ、約8割が自家用車での通勤だった。市は来年1~2月に、「公共交通通勤デー」を2回設けて、活用を促す実証実験を行う。

 大崎市の伊藤康志市長は会議後、「地域から魅力的なワクワクする提案をいただいた」と話し、「目標とする沿線利用者数を具体的に示して、会議をスローガンだけに終わらせないようにしたい」と述べた。

 市は来年3月に再び会議を開いて、年度内に鉄路存続や利用促進にかかわる提言をまとめる。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【春トク】締め切り迫る!記事が読み放題!スタンダードコース2カ月間月額100円!詳しくはこちら

この記事を書いた人
池田良
山口総局|警察・司法、交通担当
専門・関心分野
交通、経済、福祉、写真