「風化させない」西日本豪雨のアーカイブに実践賞 岡山県立図書館

前田智
[PR]

 岡山県立図書館(岡山市)のホームページ上の「平成30年7月豪雨災害デジタルアーカイブ」が11月、デジタルアーカイブ学会から実践賞を受けた。4年半前の西日本豪雨の写真や動画1千点以上を集め、探しやすく公開。「災害デジタルアーカイブのひとつのモデルを示している」と評価された。

 アーカイブは、県民らが撮影した災害発生時や復興の歩みの写真や動画を県危機管理課が収集。だれでも見られるよう、県立図書館が昨年4月からインターネットで公開している。

 2階まで水につかった住宅や泥だらけになった室内、家具など大量に出たごみ、避難所での救護活動、仮設住宅、泥で汚れた写真の洗浄作業――。災害関連死を含めて90人以上が亡くなった豪雨災害に関する様々な場面が収められている。

 任意の言葉で検索できるほか、「ボランティア活動」「復旧・復興」などの項目や地域ごとに分類されており、見たい写真や動画が探しやすくなっている。同図書館ホームページの「デジタル岡山大百科」から閲覧できる。

 担当者は「記録や記憶を風化させず、残していければとアーカイブを運営している。これを見てもらい、日ごろの備えへの参考としてもらえれば」と話す。(前田智)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら