大リーグで続く100億円超の大型契約 日本選手が評価される理由は

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福角元伸
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 今オフ、大型契約を結ぶ日本人大リーガーが相次いで誕生した。オリックスからレッドソックスへ移籍した吉田正尚外野手(29)は、5年総額9千万ドル(約119億円)。ソフトバンクの千賀滉大投手(29)も、メッツに5年総額7500万ドル(約99億円)で入団した。大リーグの球団は、なぜこれほどまでに高額な金額で選手と契約できるのか。識者に聞いた。

 今季、吉田正の年俸が4億円で千賀は6億円(ともに推定)と、プロ野球ではトップクラスだ。それでも来季からは年俸が約3・5~6倍に跳ね上がるため、いかに大リーグの契約が巨額であるかがわかる。

 財源としてはテレビやネット配信などの放映権料が大きい。米経済誌フォーブスによると、今年の放映権収益は約19億6千万ドル(約2587億円)だという。ローカル中継は本拠地球団の収入になるが、全国中継の放映権はメジャー全30球団に配分される。

 スポーツビジネスに詳しい東京都市大学非常勤講師の江頭満正さんは「各国のトップ選手が集まる大リーグの放映権は世界でも売れる。日本ではNHKのBSや有料チャンネルでも中継が見られる。韓国や中南米の選手がいれば、各国の放送局や配信会社が権利を欲しがります」と話す。

 大リーグには、企業スポンサーやグッズ、チケットなどの売り上げも、人口3億人超の米国内の経済スケールに加えて、世界の野球市場を巻き込める強みがある。

 江頭さんは大リーグの球団を…

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