第16回日本は矛を持つのか、問われる日米同盟の役割分担 高額負担の懸念も

有料記事安保の行方を考える

聞き手・ワシントン=清宮涼
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 日本政府が公表した新たな外交・防衛政策の基本方針「国家安全保障戦略(NSS)」では、ミサイル拠点などをたたく「敵基地攻撃能力(反撃能力)」について、日米の協力を強化する方針がうたわれた。米国の意向に沿った方向へ踏み出す日本だが、米国のアジア戦略に詳しいアメリカン・エンタープライズ研究所のザック・クーパー上級研究員には、懸念もあるという。詳しく聞いた。

 ――日本の新たな安保関連文書や敵基地攻撃能力の保有について、米国ではどう受け止められていますか。

 中国は膨大な軍事費を費やし、軍事力を強化しています。北朝鮮の脅威も深刻です。この状況を踏まえ、日本の安保関連文書の改定への米国の反応は好意的です。米国の戦略とも緊密に連携しているようです。敵基地攻撃能力についての議論は日米間で5年は続いてきました。米国としても、日本が敵基地攻撃能力を持つことに異論はありません。

 決定的に重要なのは、日米同…

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