「浮かんでは消えた」統合司令部、常設へ 安保3文書に記載

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成沢解語
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 16日に閣議決定された安全保障関連3文書には、常設の統合司令部を創設することが明記された。どのような問題意識のもと、こうした組織改編がなされることになったのか。

 現在の自衛隊は、制服組自衛官)のトップは統合幕僚長(統幕長)で、陸海空の自衛隊部隊を使う「フォースユーザー」という立場にある。

 ただ、統幕長は防衛相の補佐の仕事で忙殺され、部隊を使いこなす余力が少ないとの指摘があった。

 常設の統合司令部は、東日本大震災での経験をもとに、当時の統幕長の折木良一氏が創設を訴えていた。

 折木氏は被災者捜索や原発事故対応など多岐にわたる任務を指揮しつつ、官邸や大臣、米軍との調整も同時進行させた。原発への放水では自衛隊と警察、消防、東京電力などとの調整も必要だったという。

 こうしたときに万が一、敵国…

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