誰がこんな戦いを予想できたか クロアチア戦で見せた森保監督の理想

有料記事森保ジャパン

勝見壮史
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 (5日、決勝トーナメント1回戦、日本1―1《PK1―3》クロアチア)

 FW浅野拓磨が号泣していた。

 PK戦。日本はMF南野拓実、MF三笘薫、DF吉田麻也がシュートを防がれ、初の8強進出を逃した。

 ただ、延長も含めた120分間、前回準優勝のクロアチアと、文字通り、互角に渡り合った。

 ドイツスペインに勝った試合とは違った。

 日本が、じわり、じわりとボールをつなぎ始める。前半30分を過ぎたころからだ。

 中盤で囲まれてもMF守田英正が1タッチではたき、相手をいなす。クリアを拾って、MF遠藤航がスルーパスを出してチャンスを作る。ゴールの臭いが漂い始めていた。

 前半43分の右CK。同じ右CKを、一度クリアされた直後の「再チャレンジ」。MF堂安律は今度は短くつないだ。MF鎌田大地、MF伊東純也とつないだボールを受けた堂安がゴール前へクロス。こぼれ球をFW前田大然が蹴り込んだ。

 大会4試合目で、初めて先取点を挙げた。

 後半10分に同点に追いつかれ、試合は今大会初の延長へ。

 大会直前まで4バックがベースだったチームは、この日、4日前のスペイン戦と同じように3バックの布陣でスタートした。まるで、ずっと採用してきたシステムのように。

 森保監督は言っていた。

 「クロアチアは、いろんな戦い方ができるチーム。我々も理想と現実を常に試合中、(選択肢として)持ちながら、選手たちには、最終的に我々が試合をものにできるような戦いをしてほしいと思う」

 両サイドのMFも下がって、ドイツやスペインの猛攻をしのいだのが、現実的な戦い。

 その形をベースに、この日は…

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