JR松尾寺駅100周年を祝うイルミネーション

大野宏
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 JR小浜線の松尾寺(まつのおでら)駅(京都府舞鶴市)が開業100周年を迎えることを記念し、駅近くの舞鶴高専の学生と駅舎保存に取り組むNPOが開業以来残る駅舎旧本屋にイルミネーションを施した。来年1月15日まで日没後に毎日点灯する。

 敦賀駅(福井県敦賀市)を起点とする小浜線は大正11(1922)年12月20日に新舞鶴駅(現東舞鶴駅)まで全通。松尾寺駅も同時に開業し、木造平屋建て瓦ぶきの駅舎が造られた。

 無人駅になった現在は市の観光施設で、NPO法人「駅舎と共にいつまでも」が指定管理者になっている。2018年には国の登録有形文化財になった。

 NPOのメンバーがホームへ上がる石段の生け垣を漫画「銀河鉄道999」を思わせる空へ上る列車の形に剪定(せんてい)したことをヒントに、原宗義理事(62)が高専の学生会にイメージの具現化を依頼。学生側がイルミネーションを提案した。

 6色のLED電球約7千個を使い、駅舎の外壁に天の川、植え込みには惑星をイメージして配置。生け垣の「列車」をふちどった。昼間は太陽電池で充電し、日没をセンサーで感知して点灯する。デザインした建築システム工学科4年の小山愛加(ほのか)さん(19)は「実際に見ると、しっかり色が出て思ったよりきれいでした」と話した。

 小浜線は21年度の輸送密度が1日779人と、JRが発足した1987年度の29%に減っており、19年度から21年度の年平均赤字額は15・9億円。JR西日本が11月30日に収支を公開した17路線30線区で4番目に悪い。原理事は「高専生ら車を持たない地元住民にはなくてはならない駅。小浜線の利用促進につなげたい」と話している。

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この記事を書いた人
大野宏
岡山総局|高校野球等担当
専門・関心分野
歴史・スポーツ