シカとの衝突による車両破損防止 JR北海道が道東で減速運転開始
新田哲史
JR北海道釧路支社は5日から、シカなどの野生動物との衝突を防ぐため、花咲線と釧網線の一部列車の減速運転を始めた。来年3月31日まで行う。衝突を避ける際の急ブレーキで車輪に傷ができ、列車が走行できなくなるのを防ぐ。最大16分程度の遅れが出る。野生動物との衝突回避を目的とした減速運転は2013年以来、9年ぶりという。
花咲線と釧網線の釧路―摩周間で、野生動物との衝突が多い夕方から夜にかけての普通列車計7本について、一部区間で平均速度を2~3割落とす。この結果、通常ダイヤより1~16分程度の遅れが出る。
支社管内では今年、シカとの衝突事故が増えている。10月は156件と、前年同月(113件)の約1・4倍、19年同月(62件)の約2・5倍だった。
衝突を避けるための急ブレーキにより、車輪に基準値を上回る傷ができるケースが多発。両線の車両14両のうち、ピーク時には8両が修理などで使用できなくなった。車両不足による運休は10~11月に両線で計94本に上った。
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