「お互いに尊重し合いましょう」 関電役員ら電力カルテル主導か
野口陽
事業者向けの電力供給をめぐり大手電力会社がカルテルを結んだとされる問題で、関西電力から電力各社に対して、顧客を奪い合う競争をやめるよう働きかけをしていたとみられることが関係者への取材でわかった。関電役員らが各社を訪れるなどし、個別に協議して合意していたとみられている。
企業向けの電力供給をめぐり、中国電力、中部電力、九州電力などは2018年秋から、それまで電力を供給してきた区域外では積極的な営業活動をしないよう、関電とそれぞれ合意を結んでいたとみられている。
複数の電力会社の関係者によると、こうした合意を持ちかけたのは関電からだったという。関電の役員らが各社の幹部に連絡をとったり直接訪れたりして幹部と個別に会っていたという。その際、「お互いに尊重し合いましょう」などと伝えたり、電力自由化を否定するような発言をしたりして、カルテルを結ぶことを持ちかけたという。
合意を受け、それぞれの組み…